2007年07月08日 西日本新聞 WIDE 日曜 生活 暮らし分度器
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学童保育
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ニーズ多様化 放課後どうする
企業参入の動き / 明確基準なく地域格差も
共働きや一人親世帯の子どもが、放課後や夏休みなどに通う「学童保育」。登録児童は増え続け、高学年の利用、開設時間の延長などニーズも多様化してきた。一方、親の就労にかかわらず全児童の居場所をつくろうとする動きもあり、学童保育のあり方が問われている。子どもの放課後をどうしたらいいのだろうか? (酒匂純子)
福岡県那珂川町の岩戸小学校。午後二時ごろ、敷地内にあるプレハブでは、授業が終わった1、2年生16人が正座して、百人一首の札を真剣に見つめている。指導員の先生が歌を読み上げると、「はい」と元気な声がする。毎日、学童保育所に”帰って”きてから十分ほど、集中力を高めるために行っているという。
同町では4月から、全国でも珍しく、民間企業が学童保育事業を運営している。百人一首もそれから始まった。
町が直接運営していた3月までは、保育士ら有資格者を集めるのが難しく、常勤職員もいなかった。町は終了時刻を午後5時半から同7時に延長するのに伴い、「質の高い事業を展開できる団体に委託したい」と指定管理制度を導入。保育サービス事業のテノ.コーポレーション(福岡県福岡市)が受託した。7
校(登録児童約400人)に計30人のスタッフを配置している。
池内比呂子社長は、「民間企業は親と子どものニーズに応えるのが使命。理想の学童保育がどういうものか手探りしているが、生活の場であると同時に教育的な機能も必要な気がしている」と語る。月額保育料 5,500円は委託前と変わらず、延長利用の場合は別途月 3,700円必要だ。突然延長が必要になったときは日額 500円でも対応できる。
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厚生労働省によると、学童保育の登録児童数は2000年度に約39万人だったのが、06年度には約70万人急増。大規模化も進み、71人以上が14%に上る。
一方、国は年内にガイドラインを策定する予定だが、現在、定員や指導員数など明確な基準はない。運営主体も自治体、父母会、地域の運営委員会、特定非営利活動法人(NPO法人)などさまざま。内容も自治体によって「地域格差」があるのが実情だ。
福岡市は現在、有料化・無料化で揺れているが、周辺自治体の多くは、5,000~10,000円程度。料金のほか開設時間や対象児童もまちまちで、例えば、福岡県宗像市や長崎県佐世保市などでは6年生まで利用できる。厚生省の調査では、終了時刻は、午後5時までが12%、6時までが55%、同7時までが31%。下校時の安全面への不安から保護者の迎えが増え、終了時刻も遅くなる傾向にあるという。
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国は本年度、「放課後子どもプラン」という考え方を導入した。
留守家族の子どもに「生活の場」を提供する学童保育事業(厚生労働省)と、全児童を対象に「遊びの場」を提供する放課後事業(文部科学省)を、各自治体が「一体的または連携」して運営するという考え方だ。
東京都品川区や川崎市など、全児童を対象とした事業を展開することで、学童保育を廃止するところも出てきた。
全国学童保育連絡協議会(東京)の真田祐事務局次長は「両事業は目的も内容も異なり、一体化は難しい。これまで児童の放課後の過ごし方には日が当たっておらず、放課後子どもプランなどで目がいくことはいいことだが、2つの事業だけでなく児童館の活用、地域の安全を高めることなど、もっと幅広い議論が必要だ」と指摘している。